プレゼントにオリジナルデザインを! 加工データの話
きのう、自分だけのデザインをモノに彫刻・プリントを行うことができる&Fabの施設についてレポートを書いた。
せっかく1点もののプレゼントが作れるのだから、愉快なデザインを加工してみたい! 作ることを遊びに感じる人が、自分だけのデザインを作るヒント集を書いてみた。
デザインってあんまりやったことないよ〜!という読者向けなので、使用する施設は&Fabを前提としている。
ほかの施設を利用する予定の人は、「&Fabではこうだよ」という部分は話半分に読むと吉。
もくじ
素材の性質や加工法で工夫!
Fab施設でよくある、モノに写真やデザインを印刷することができるUVプリンターのインクは不透明度が低い。
お弁当のフタなど透明な素材にUVプリンターでプリントすると背景がスケて見えるデザインになる。デザインの背景に白インクをプリントすることが可能で、さらに白インクの不透明度を指定することができる。
透明度の指定だけでも、けっこう印象は変わるし「俺だけのこだわりデザイン」となって楽しい!
また、UVプリンターとレーザーカッターを組み合わせて立体を生かしたデザインも作れる。UVプリンターでアクリル板の背面に反転したイラストを印刷し、アクリル板の前面はレーザーカッターで文字を彫刻する。
そうすると、アクリル板のイラスト面に対して文字の影が落ちて、ちょっとかっこいい。リッチ感のある加工になる。
オリジナルなデザインは簡単!
プレゼントに気を利かせた加工をしたいけど絵が描けないし、デザインって大変そう…という人には素材がある。
ネット上のフリー素材を組み合わせることで、あんがい簡単に自分だけのデザインは作れる。
上記のデザインは木製の板にレーザーカッターで彫刻するのをイメージして、下記のサイトで素材を集めて組んでみた。
- アイコン素材ダウンロードサイト「icooon-mono」 | 商用利用可能なアイコン素材が無料(フリー)ダウンロードできるサイト | 6000個以上のアイコン素材を無料でダウンロードできるサイト ICOOON MONO
- デザイン枠、飾り罫素材専門サイト「フレームデザイン」frames-design.com
- リボンフリークス – リボン素材天国
自分で絵を描けなくても、アプリの使い方がちょっとわかれば、オリジナルの世界にひとつだけデザインは作ることができる!
もちろん写真も組み合わせることができるし、アイディア次第で絵が描けなくても意外と作れるぞ。
デザインを作成するときの注意
物体へのプリントや彫刻は万能ではなく、予測しなかった「できないこと」が発生する可能性がそこそこある。事前にfab施設の人に相談して、自分のやりたいことが実現可能か確認しておくと確実だ。
あと、事前に商品のサイズを測っていても実際の商品に誤差や歪みがあることがある。超厳密なデザインを作るのは避けたほうがいいと思う。
素材の性質によって、想像していたのと違う仕上がりになることもある。加工に前例のある素材は想像と出来上がりのブレが少ないと思うので、&FabのWebサイトで公開されている過去の加工リストを見ておくと吉。
&fabの店頭で加工したモノの実物を見ることもできるぞ。
超重要:解像度の話
めちゃくちゃ小さい画像や、解像度の低い画像はUVプリントには適していない。
詳細は「解像度とは」で検索してみてほしいが、あまりに小さい画像を持っていくと綺麗に加工できないので注意しよう。
自分でデータを作成する際は解像度300dpi以上を設定することを意識すると吉。
紙に書いたデータについて
&fabでは紙に書いたデザインの持ち込みも受け付けている。事前に、紙に書いたデザインをどう加工したいかざっくりイメージしておくと加工の際の相談が手っ取り早い。
フルカラーで印刷するとあんがい安っぽく見える、というケースもあって、1色にしてしまうのもアリ。(アクリルなどへの彫刻はそもそも濃淡は表現できないし)
&Fabなら今まで加工したデータがサイトにリスト化されているので、そのページのurlをメモっておいて「こういう感じにしたいです!」と伝えると話が早いはず。
加工するデザインのサイズについて
&Fabは加工するデザインのサイズで料金が変化する。ので、自分がなにに、どんな大きさのデザインを加工するかを前もってざっくり見ることができる。
機器の制約上曲線のある面から距離を取る都合で、自分が思っていたよりも大きいサイズで加工できないなども起こりうるので、あくまでざっくり見積もりだが気にかけるにこしたことはない。
施設ごとに加工料金(あるいは機器・施設使用料)のルールは異なってくるので、そのへんは自分で確認だ!
これはハガキサイズだった気がする。
デザインデータ作成ツール
環境があればillustratorで作成するのがベターだが、PCを持っていなかったりなど環境を用意するのが難しい場合は、こういう手もあるという紹介。
ちなみに加工データの持ち込みは、&fabでは紙のほかにもjpgやaiなど複数の形式をフォローしている。詳細はデータ形式のページを!よむんだ!
PC
PCの人はGIMPなどフリーツールもあんがいイケる。
スマホ・タブレット
iPadなどスマホやタブレットの人は、画像加工ツールは色々あるので好みのものを探してみよう。色の加工などに特化したアプリが多くて、複数の画像を配置するようなアプリがあんがい見つけづらいのが難点…。
多機能ゆえに操作を覚えるのがダルいが、お絵かきアプリを使うと画像配置と加工が両方できてべんり。
私は普段は有料のお絵かきアプリを使っているため無料のものにはうといのだが、アイビスペイントは多機能かつ使いやすかった。好みもあると思うので、そのへんは色々試すと吉。
文字入れ
あらかじめ自分でデザインデータを作る場合は、自分の好きなフォントを選んでみよう!
&fabだと店頭でデータ加工を手伝ってくれるので、&fabで用意したフォントを使用することも可能だが、コダワリ派は下記も参考にしてほしい。
PC向けフリーフォント
PCで作業する人はフリーフォントをインストールすると、かわいい凝ったフォントを使えるぞ!
スマホ・タブレット
さまざまなデザインフォントを写真や画像に配置できる。操作は簡単!
おわり
UVプリンター、レーザーカッターを使うことで、簡単に楽しく謎のオリジナルグッズが作ることができる! 作ることが好きな人にはおすすめの遊びだ。物理への加工はさまざま制約もあるが、物理ならではのデザインの面白さも多々ある。
素材の性質などクセについては、作る系の施設の人はさまざまノウハウを持っているので「これってできるのかなあ?」と思い悩んだら、要件を整理して質問してみると新たな切り口が見つかることもありますぞ。
Fabって遊んだシリーズ
こちらは渋谷ロフトの商品に、UVプリンター、レーザーカッター加工を行うことができる施設「&fab」のレポート!
レーザーカッターが扱いやすいillustrator パスデータ作製法もTipsも書いた。